遠い少女へ-霜月はるか
詞:日山尚曲:たくまる
誰にも告げずに
何処かへ消えてしまおう
行方を北風にも
追われぬ遠い場所まで
君への想いを模る唇から
別れの言葉が音もなく滲む
氷を隔てて笑みかける少女の影は
僅かも揺らめかず
あの絵の中で咲く花の残り香のよう
自分の姿も声も忘れてしまおう
未来も記憶も僕をつくるもの全て
精神と物質を交える掌から
伝わる熱には紅色が芽吹く
氷が割れたら 君までも失うことは
気付いていたのに
春を待つ振りをし続けて
ふと覚めた夢の透き間
何を望んでいたのだろう
雪消えの前に 僕は笑みを返したい
凍てる君に触れながら
このまま二人で
跡なく溶けてしまおう
涙も血潮も流れぬ遠い異国へと
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